ねえねえ、「こっくりさん」ってやったことある？

最近の子はやったことあるかどうか分からないけど、
私たちの世代では、小学校とかで一度は流行ったことある遊びよ。

よく「こっくりさんは危険だ」って言うわよね。
でも実際、こっくりさんについてあんまり知らない人が多いんじゃないかしら。

ということで、今日は「こっくりさん」について書いてみるわね。



【こっくりさんとは？】



正式名称は「狐狗狸さん」と書くわ。
低級霊を呼び出してお告げを聞く、れっきとした交霊術よ。

科学的な見地からは、
「自己暗示や集団催眠の一種」と言われているけどね。



【こっくりさんのやり方】



細かいところは色々バリエーションがあるみたいだけどね。

　・「紙」「ペン」「10円玉」「平らなテーブル」を用意。
　
　・紙にペンで「“ひらがな50音” + “はい・いいえ” + “鳥居”」を書く。
　
　・平らなテーブルに紙を敷き、その上で参加者全員が10円玉に指を置く。
　　「こっくりさん・こっくりさん・いらっしゃいましたらこちらにお越し下さい」と言う。
　　こっくりさんが来たら10円玉が勝手に「はい」へと移動していく。
　
　・こっくりさんが来た状態で質問すると、紙の上を10円玉が移動して答えてくれる。
　
　・質問が一回終了したら
　　「こっくりさん・こっくりさん・どうぞお戻り下さい」と言って、
　　一回ごとに10円玉に鳥居の位置まで戻ってもらう。
　
　・全ての質問が終わったら、10円玉が鳥居の上にある状態で
　　「こっくりさん・こっくりさん・ありがとうございました・どうぞお帰り下さい」とお礼を言い、
　　帰ってもらう。


だいたいこんな感じよ。

あー、ちなみに、だれも「やれ」とは言ってないからね。
これを読んで実際にこっくりさんをやるなら、自己責任でやって頂戴ね。
何が起きても私の知ったこっちゃないわよ。



【こっくりさんの歴史】



こっくりさんの歴史は、とても古いものよ。
そして驚くことに、日本ではなく、西洋の魔術から来ているの。

日本で「こっくりさん」が始まったのは、明治以降。
伊豆半島に着いたアメリカの水夫が、当時自国で流行していた
「テーブルターニング」という占いをして見せたのが始まりらしいわ。

占いの様子から「こっくりさん」という名称がつけられて、現在の形になったとのこと。
「狐狗狸」という字も、古い和風の霊能術とかに由来しているかと思いきや、単なる当て字らしいわ。

だから、よく言われる「狐の霊を呼び出す」というのもウソね。
実際に呼び出すのは「そこら辺にいる低級霊」とのこと。
まあ、そこら辺に狐の低級霊がいたら、狐になるけどね。

だけど、こっくりさんの元になった「テーブルターニング」はちゃんとした魔術で
日本にこっくりさんが伝わった頃、1800年代のヨーロッパやアメリカで大流行していたの。

テーブルターニングの歴史は定かじゃないけど、
盤を利用した机上での占い自体は、
おそらく1000年そこらじゃきかないと思うわ。



【こっくりさんはなぜ危険か】



こっくりさんが危険な理由はふたつ。

１つ目は「簡単にできるから」。
２つ目は「本物だから」よ。

上でも書いた通り、こっくりさんは本来ちゃんとした魔術で、
それを簡略化して、アレンジしたもの。
だから、本当に低級霊を呼び寄せてしまうことが多いの。
簡単にできちゃうから、簡単に事故も起こってしまうのよ。

科学的な視点から言っても「危険」というのは同じね。
集団ヒステリーやパニックを起こしやすいそうよ。

まあでも、ちゃんとした人がちゃんとした手順を踏んでやれば問題ないとは思うわ。
呼び寄せられるのはあくまで低級霊だから、質問の答えが正しいとは限らないけど。



【こっくりさんの呪いの解き方】

説明した通り、「こっくりさん」っていうのは
「そういう儀式をして低級霊と交信する」という行為を指すものであって、
要するに「こっくりさんの呪い」っていうのはないのよね。

だから、こっくりさんに失敗して呪われたら、
それを解く方法は、普通の除霊・浄霊になるわ。

最寄りの神社に行ったり、近くに住んでる占い師や霊能者に相談したりすればいいと思うけど、
そういうのに心当たりがないなら、最近よくある電話占いでも使えばいいんじゃない？

とりあえず、全国の占い師情報をまとめてるサイトと
電話占い会社をたくさん紹介してるサイトを見付けたから、貼っておくわね。

→占いガイド《全国版》
→当たる電話占いランキング

もしこっくりさんに失敗した人が見てるなら、あとは自分で探して頂戴。

とにかく、何かしらの方法で身体に取り憑いた低級霊を祓うことができれば、
「こっくりさんの呪い」は解けるわよ。



【こっくりさん体験談】

小学生の頃、私のクラスでもこっくりさんが流行ったわ。

なんかね、クラスでも地味ないじめられっこの子がいたんだけど、
その子がこっくりさんのやり方を知っていて、一躍人気者になったの。
毎日放課後になると女子達にせかされるように「こっくりさん」をやっていたわ。

私も何度か参加したわね。
男子のこととか、どうでもいいこと色々聞いたわ。

ある日、私はインフルエンザに掛かって、1週間ほど学校を休んだの。
1週間ぶりに登校してみたら、その子はいなかったわ。

なんでも、数日前にこっくりさんをやっていたら、
そのうちのひとりが、うっかり指を離してしまったらしいの。
そしたら突然彼女が叫び出して、倒れてしまって
それ以降登校してこないらしいのよ。

彼女はそのまま転校したわ。
それ以降私たちのクラスでこっくりさんは絶対禁止。
まあ、もう誰もやろうとする人はいなかったけどね。


あ、なんかよくありそうな話って思ったでしょ。
でも怖いのはここから。


ある日、彼女のお母さんが突然学校にやってきたの。

授業を受けていたら、バーンってドアが開いて
「娘がおかしくなったのはあなたたちのせいよ！ 絶対に許さないから！」
って叫びながら、物凄い形相をしたお母さんが飛び込んできたの。
もうクラス中大パニック。たしか最後は警察とかも来てたと思う。

事件以降、その話自体をするのは一切タブーになっちゃって
結局卒業まで、だれもその話に触れることはなかったわ。

話はここでおしまい。
実話だから特にちゃんとしたオチはないわ。



【まとめ】

まあ、とりあえず「こっくりさん」に関する私の結論は
「それ自体は本物だと思うけど、あんまりコストパフォーマンスがいい術じゃない」
ってところね。わざわざ低級霊のお告げを聞く意味なんてこれっぽっちもないわ。



皆さま、ごきげんよう。

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